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羊たちの沈黙のvanのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

当時、高校生にはなっていたと思います。
その頃から比較的、映画は良く観る方でした。
しかし、作品の良さが判りませんでした。

大人になった今、改めて視聴。
結論から言うと、大変満足でした!


序盤、中盤は会話主体です。
画面上の派手な演出は多く有りません。
しかし終盤では、レクター博士の逃亡〜クライマックスまで、誰が観てもハラハラできると思える構成でした。

また話運びも至ってシンプル。
次の目的もしっかり説明が入ります。
視聴中に迷いが出ない脚本も良かったです!


ジョディ・フォスター女史がフレッシュでかわいい!
最初のエレベーターに乗るシーンで屈強な男性達に囲まれて、彼女の小柄なサイズ感が、しっかり強調されて良かったです!


猟奇殺人犯を捕まえる為に、サイコパスのレクター博士にプロファイリングを依頼する。
このワンクッション入れた設定が、非常に良い味を出してます!

犯人逮捕の為とはいえ、FBIが囚人とバディを組む!
サイコパスが安楽椅子探偵になる!
なんて最高なシチュエーション!

やり取りをする中で博士の異常性や狡猾さ、知性の高さが、だんだん画面から溢れて来るんですよね!

物語の目的は犯人を捕まえる事ですが、目的よりも明らかに高い能力を湛えた人物がすぐ横にいる恐怖!

高い設備で匿われていますが、そんな設備は本気をだした彼の前では、何の役に立たないであろう事を、観客は察知します。

そして牢の中での、手際の良い襲撃方法!
惨殺シーン!
演技を超えたアンソニー・ホプキンス氏の、圧倒的な憑依力!

からの、観客を手球に取った脱走方法!
口が、あんぐり開いてしまいました!
ジェームズ・ワン監督の、あの作品を観た時に似た衝撃でした!

クライマックスを迎え、雑踏に消える博士。
物語は落着し事件は幕を降ろしますが、消えない不安。
むしろ解決してしまったが故に、より大きな不安の種を植え付けられました。

その事実に困惑を隠せないながらも、私は強く強くカタルシスを感じたのです!
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