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トレインスポッティングのvanのネタバレレビュー・内容・結末

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

軽い。
良くも悪くも軽い。
ただしこの軽さがなければ、ここまで流行しなかっただろうと思いました。

悲壮感と言うより、哀れさや救えなさを。
時折ユーモアを交え、重くならずに展開して行きます。

へロインを題材にしてるのなら、せめて禁断症状中の描写くらいは徹底的にやって欲しかったのが、正直な気持ちです。
リアルなドラッグ描写が趣旨ではない事は明確だけど、そこは重くしても良いと思いました。

当時は、ファッションやカルチャーからのフォローが多かった印象です。
劇中曲と場面のマッチングは最高です。
中でも「Born Slippy」の流れるラストは素晴らしい!

残念ながら大金を手にしただけでは、依存は治らない。
むしろ逆で、より一層ハマる事は明白です。
資産が無くなる状態の「底ツキ」を経て、初めてスタートできるかどうかでしょう。
正直、彼の未来は暗いと思いました。

でもラストを迎えた時の煌めき。
出し抜いて、大金をせしめた時のカタルシス。
流れる音楽の、音の響きと恍惚感。

今度こそは立ち直ってくれるんじゃないかと、期待を願わずにはいられないラストに、胸が熱くなりました。

もう1度だけ願うよ。
これが最後の1回だ。
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