KnightsofOdessa

たそがれの女心のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

たそがれの女心(1953年製作の映画)
3.0
No.255[なんでボワイエの不倫はお咎め無しなんだよ] 60点

誰もいなくなったダンスホールで恋人たちを二人だけで踊らせがちなオフュルス晩年の佳作。「忘れじの面影」でも同じ光景を観た覚えがある。会う頻度が早まる様子を連続的なダンスシーンで繋ぐ流麗なカメラワーク、破った手紙が雪に変化する例のシーンなどを散りばめたオフュルス的王道"実らない"系ロマンス。イヤリングを巡って繰り広げられる愛憎劇と男たちのしょうもない体裁の争いには見応えあるし、事の発端となる嘘がしょーもなすぎるのも面白いが、なぜか印象は薄い。自分のこと棚上げにしてネチネチと妻をイジりぬくボワイエに心が疲れたんだろう。あと、途中からデ・シーカがピーター・セラーズと松尾スズキに見えてきて悲しくなった。

いや、単純にオフュルスが苦手なだけなのかもしれない。三本目だけど未だに嵌らず。
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