たそがれの女心の作品情報・感想・評価

「たそがれの女心」に投稿された感想・評価

カメラワークの美しさは見ごたえあるけれどプロットが...女の自業自得。宝石は誰からもらうかが大事なのね。
4

4の感想・評価

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イヤリングが見せる人間関係。
イヤリングという影の主役によって、変化する人間関係や、それぞれの想いが見えてくる。同じイヤリングでも誰に貰ったのかで思い入れが全く違う。普段は目に見えない感情の視覚化が華麗に行われる。
二人の親密な関係が、決まった音楽、愛していないという言葉、ダンスシーンの時間経過などで表されるのも上手い。特にダンスシーンで繋がれた二人の姿からは、募る想いが見事に表現されている。
自然な長回しで滑らかに動きを追うカメラワークや、螺旋階段などのセットも魅力的だった。
男の二人はたまに見分けがつかなくなる。
No.255[なんでボワイエの不倫はお咎め無しなんだよ] 66点

誰もいなくなったダンスホールで恋人たちを二人だけで踊らせがちなオフュルス晩年の佳作。「忘れじの面影」でも同じ光景を観た覚えがある。会う頻度が早まる様子を連続的なダンスシーンで繋ぐ流麗なカメラワーク、破った手紙が雪に変化する例のシーンなどを散りばめたオフュルス的王道"実らない"系ロマンス。イヤリングを巡って繰り広げられる愛憎劇と男たちのしょうもない体裁の争いには見応えあるし、事の発端となる嘘がしょーもなすぎるのも面白いが、なぜか印象は薄い。自分のこと棚上げにしてネチネチと妻をイジりぬくボワイエに心が疲れたんだろう。あと、途中からデ・シーカがピーター・セラーズと松尾スズキに見えてきて悲しくなった。

いや、単純にオフュルスが苦手なだけなのかもしれない。三本目だけど未だに嵌らず。
うまる

うまるの感想・評価

3.7
舞踏会のカメラワークは楽しめたものの、ダイヤの耳飾りの行方をひたすら追い続けるような話運びに古さを感じてしまい、ノレず。。
なすび

なすびの感想・評価

3.0
ちょっと前にclipしとってでもTSUTAYAにないみたいやけん見る機会なさそうやなぁって思ってたら行きつけのGEOにまさかのずっとあったパターン…笑 なんかゲオって謎に古い映画結構充実してるね…って初めてゲオアプリで色々検索かけてみたらあんな映画もこんな映画も借りれそうなので当分少し遠いゲオに通う生活が始まりそうです!楽しみわくわく😳

初マックスオフュルス!誰やったか忘れたけど映画監督が好きな映画にあげるときに入ってくるタイプの映画監督。
マックスオフュルスって本名マクシリミアンオッペンハイマーらしいよ、ユダヤ名を隠すために改名してたらしい。時代を感じる…ドイツ生まれらしいです…大変な時代を生きたねぇ…

この前のジャンルノワールの「ゲームの規則」と同じ年くらいの映画なのが見てて一目瞭然で、ヌーヴェルヴァーグ以前のフランス映画のお手本のような映画な気がする。トリュフォーを始めとしてヌーヴェルヴァーグ映画監督たちはこういう映画を見て育ってきたのにたった数年で本当にそれ以前の映画と全く違うモダンな映画を作ってしまうのはすごいなぁ!と改めて感服した。自分はヌーヴェルヴァーグ以降のフランス映画が好きだけれど、19世紀とかのフランス文学には全く惹かれなくてそこの好みがハッキリしてるのを映画でも感じちゃいました。やっぱ社交界文化のフランス恋愛ものってマジムカつくんよな、勝手にやってくれよ金持ちどもめ!!!っていうね…あと大体決闘とか初めて誰かが死んで終わるのがほんと無理、死ねばいいってもんじゃねぇぞ😡

マックスオフュルスのすごさにはあんまり気付けなかったけど確かに滑らかなカメラワークが多くて豪華な感じがした

なんか……気絶グセがつくといつの間にか死んじゃうみたいな話やった????「貴婦人の気絶は3分以内だ」ってルール初めて知った笑

毎日のように舞踏会で会って「24時間も会えなかった…」とか話しながら延々とくるくる踊り回り続ける2人がイタすぎてワロタ、周りの人たちも「まだあの2人踊ってるよ…もう付き合いきれん」ってさっさと帰り支度始めたり面白かった

ルイーズさん「私なんて綺麗じゃないからこんな私のために決闘なんてしないで…」って言ったら男爵にええボイスで「君は綺麗だよ」って言われて「えっ!ほんとう!😳」って喜んじゃうのまさに女って感じで最高です!女心わかってるゥ!!!

てか男爵役ヴィットリオデシーカってあのデシーカなのか!!!自転車泥棒の!まじか!!!
そしてこの人がかの有名なダニエルダリューさんか!カトリーヌドヌーブと親子役を演じることが多いという!個人的にはちょっとツン!とした顔がユペ姐様(イザベルユペール)にも似ていると思った

レビュー書いてて気付いたけど何だかんだめちゃくちゃ面白かったわこの映画…笑 おすすめ☺️
快楽とか無謀な瞬間とかより長回しを多用していない印象だが、長回しとカット割りの塩梅が良く注意してないと切れ目とか全然わからないくらい流麗なのが流石。

紙吹雪から雪への転換とか、単純だけどグッと来る演出が多かったのも良かった。

シャルル・ボワイエとデ・シーカの対決も面白かったけど、偶にどっちがどっちだかわからなくなる箇所もありそこは困った。
ラストはあんまり好みじゃないけど他はめちゃくちゃ好き。
特に違う時間と空間をダンスでつなぐ一連のシーンとかストーリーの小さな反復とか破いた手紙が雪に変わるシーンとかめちゃくちゃ良かった。
1つのものの意味が変わっていくのが面白かった。
ryosuke

ryosukeの感想・評価

4.0
上下左右に滑らかに動き回るカメラワークはやはり美しい。 上階での階段を昇り降りする様子を映した後、一気にパンして下階を映すカメラワークが印象的。映像がずっと同じ調子なので若干の単調さを感じないではないのだが、基本の映像が美しいとあまり興味のないメロドラマでも見ていられる。 聖書はいらないけど宝石は大事みたいな人物描写はちょっと安直かな。
実はカメラだけではなく場面転換のディゾルブも滑らかな連結を作り出している。 日時の違うダンスシーンを次々に繋いで行くシーンのディゾルブが特に素晴らしい。
紙吹雪から雪への転換なども鮮やかで素敵。
全体的に一定の緩やかなテンポを保ち、それが途切れないような配慮がされている。
行き来の中で耳飾りに象徴的な意味が付与されていく語り方も上手い。
SN

SNの感想・評価

4.6
偉大なるコメディアン、ジャン・ロシュフォールの死に埋もれる形とはなったが、昨年、ダニエル・ダリューが静かに息を引き取った。享年100歳(あのケネディ大統領と同い年!)。トーキーの出現とともに銀幕デビューをし、69年間という長大なフィルモグラフィの中で、110本の映画に出演。当然、そのすべてで煌めきを放っていたわけではないが、抑制のきいた品のある佇まいで、幾多の監督に重宝されてきた。
そんな彼女がもっとも輝きを放っていたのが、オフュルスの作品であったことに異論はないだろう。奇しくも彼女の歿年と同じ100分の『madame de ...』(なぜ邦題はこうもダサいのか)は、オフュルスが彼女と組んだ最後の作品である。1950年の『輪舞』で一躍スターダムにのし上がってからというものの、ダリューは彼のミューズとなった。中でも、古典的でありアヴァンギャルド、厳粛であるが優雅なこの作品で、彼女の存在感は頂点に達したかのように思われる。

ルイーズ伯爵夫人は退屈な日々を埋めるために、宝石やアクセサリーに熱を注いでいた。それが祟って負債を抱えてしまった彼女は、結婚式で夫から贈られたイヤリングを売り払ってしまう。どこかに無くしてしまったの、と夫に嘘をつきながら、一方でイタリア人のドナーチ男爵とは密かに懇ろになる二重の不貞状態にはまっていくルイーズ。イヤリングが人から人へと渡っていくにつれ、情念と嘘は膨らんでいくのだった。

表層的な欲望が渦巻くサロンの世界。人々はワルツを興じることで致命的な退屈から免れているようだ。カメラは、人物の内面にせまるような野暮な真似はせず、漂う香水の残り香のように人々の後をつける。ただ、ダリューが化粧室で独り言をつぶやく鏡越しのシーンだけは違う。何者かを誘惑することでしか生きられないような、そんな軽薄な女ルイーズは、その顔に落ちる影によって、ふと仮面のような面持ちを見せる。まるで『輪舞』のアンブロワーズのように。煌びやかな装飾品や眩いばかりのドレスに包まれている時にしかルイーズは存在しない。その呪われた装飾品によってしか人生を送ることができないことを悟った彼女は、ただ虚無のなかに身を投じることに決める。
nagashing

nagashingの感想・評価

4.0
渡米以前の作品も悪くはなかったが、やっぱりこのどこまでも人を追っていく流麗なカメラワークが堪能できないのはものたりない。人もくるくる回り、カメラもくるくる動き、ついでにマクガフィンのイヤリングもくるくる流転する。頭カラッポなダニエル・ダリューの浅慮すぎる嘘が、ガリガリとドラマを駆動していくのがかなりおもしろい。時空を超越するダンス、隔てられた夫婦の寝室、雪へと変貌する紙吹雪も最高。オペラハウスのドアマンによる扉の開閉、宝石商の息子による螺旋階段の昇降などの小さな反復(楽しい!)と、駅での見送り、クローゼットの物色、教会でのお祈りなどの大きな反復が散見される。うつろいとくりかえしの世界。
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