yuna

いまを生きるのyunaのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
4.2
久しぶりに良作に出会えた😭
現代にも存在する教育に敏感な社会に訴えるものがありますね…私はたぶん昔の体罰許容と今の厳格体制の中間あたりの学生時代を送っていたので複雑な気持ちです。
それでもたぶん変わらないのは"先生"という存在が生徒に与える影響の大きさだと思います。それは良い方向にも悪い方向にも。
この映画は古いながらも教育現場の教師と生徒という関係を象徴したものに感じました。
イーサン・ホークがまだ10代で現在の面影があまりないのですが、彼の演じたトッドの成長ぶりは特に注目でした。
そしてロヴィン・ウィリアムズ演じるキーティング先生。

私はロヴィン・ウィリアムズのような先生に出会ったことはありません。でもこのロヴィン・ウィリアムズの真似事をする先生の授業は受けていました(笑)
校舎を出て外の空気を吸いながら古文を読むという授業。何故古文を外で読むの⁈とびっくりしたのですが、結果面白いんです。受験とか将来の事を考える学校が自由に感じました。そしてやはりその先生も慕われていました。

そこで思うのが生徒から見る先生と、保護者から見る先生が別物だと言うこと。親は子供が大事で大事で…少しでも型から外れた教育を施す先生には不信感しかないと思います。
でも子供にとってはそれが楽しかったりするんですよね。学校は学ぶことが沢山あって、将来の夢を見つけるきっかけとなる場所です。そこで夢を潰してはいけない。
そういう夢を搾取をしている親は多いのかもしれないですね。夢を忘れさせることは、子供が何かに真剣に向き合う機会をも奪う。
ここで1番苦悩するのは大人たちに振り回される子どもたち自身ですよね…

このスポーツは危険だから、あの授業は将来役に立たないとか、お前は将来〇〇になるんだというように…
親でもない私が言うのもなんですが、大事に思うからこその助言が、時として子どもを苦しめたりすると思います。

そして最悪の結果が訪れた時、親は後悔して責任転嫁する。
事実を知るのは生徒たちのみ。訴える方法はある。それでも学校に縛られて声を出せない。
そんな時に犠牲になるのは…
本当に切ない…でも涙が止まらないラストです😭
yuna

yuna