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ロスト・イン・トランスレーションのしおりのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

東京、こうやって見ると面白い街だなあ。滑稽に描きすぎてるのでは?っていう気もするけれど。そういう視点も確かにアメリカには存在しているということなんだろう。

鳥籠のようなホテルで過ごす退屈な時間と、東京の夜の刺激に溢れたひととき。静寂と喧騒。理性と衝動。プツプツとシーンが切れるのが印象的。台詞がしゃれてる。

異国の地で、ぐっと距離が縮まる感じ、でも縮まりきらない感じがかなりリアル。離れがたい空気感、表情がうますぎる。足先を触るシーンは飛び上がった。俯瞰がまたよすぎて……。何歳になっても人生は大変なことだらけなんだね、としみじみする。

しかし、スカーレット・ヨハンソンのあの顔で見つめられたらたまらんよね。一本のタバコを一緒に吸うの、いいよね。

ラストは胸が締め付けられるような着地だった。こんな出会いだからこそ、あっさりした別れになるのは必然。でも、そこに笑顔があってよかった。お互いにとって、ずっと忘れられない特別な記憶になるんだろうな、と。
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