ミスコンの潜入捜査の成功から一躍有名になったFBI捜査官グレイシー・ハート。コンテストの優勝者と司会者が誘拐されたと知り、再び捜査に乗り出す。サンドラ・ブロック主演の世界的大ヒットとなったアクション・コメディ『デンジャラス・ビューティー』の続編。
前作のミスコン爆破未遂事件の一件で有名になりすぎてしまったグレイシー・ハート(サンドラ・ブロック)捜査官。本人は現場志向ながらも一般人にも面が割れてしまい捜査に支障をきたすため、第一線の捜査から外されて、FBIの広告塔に任命される。高級ブランドのスーツを着飾り、テレビ出演や自伝出版にサイン会などセレブの仲間入りを果たすようになる。そんな折、ミス・アメリカの親友シェリル(ヘザー・バーンズ)とショー司会者のスタン・フィールズ(ウィリアム・シャトナー)が何者かに誘拐される事件が発生し、グレイシー・ハートは彼女に競争心を剥き出しにするライバル女捜査官サム・フラー(レジーナ・キング)と一緒に事件解決に乗り出すが…
女装趣味がある借金取りやら前科者の兄弟やらFBIの無能ぶりやらの魅力のない事件は二の次に、ジョン・パスキン監督に代わりバディ・ムービー仕立てになって、ライバルの女捜査官サム・フラー(レジーナ・キング)が出現、スタイリストもジョエル・マイヤーズ(ディードリック・ベーダー)になり、若手FBI捜査官ジェフ・フォアマン(エンリケ・ムルシアーノ)も加わった、サンドラ・ブロックが前作の舞台のミスコンという制約がなくなり本来のグレイシー・ハートとして大暴れ、前作以上にゴージャス且つドタバタもエスカレートしてラスベガスを舞台にてんやわんやの大騒ぎ!
まあ良くも悪くもサンドラ・ブロックの魅力におんぶにだっこの続編映画、やり過ぎ・いじり過ぎの感が正直否めないが、サイン会であしらっていた女の子に「ありのままの自分でいいのよ」「必要なのは世界平和」なんてラストで言うあたりは、物語の内容が前作の内容を含めて綺麗に展開されており続編にしては上手く出来ている。
高級ブランドのスーツを身に纏ったサンドラ・ブロックが老人ホームでお婆さんになったり、コスプレショーでは派手な衣装でレジーナ・キングとティナ・ターナーを歌ったり、相棒のサム・フラー(レジーナ・キング)やミスコン友達のシェリル(ヘザー・バーンズ)との友情、アトラクションの海賊船からの救出劇など、予想通りの展開だが、意外に娯楽映画の核心をついているとも言えなくはない。
まあ嬉々としてコメディを真面目に演じるサンドラ・ブロック(当時四十一歳)を楽しむ作品であるので内容云々は今更関係ないか…