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127時間のgのレビュー・感想・評価

127時間(2010年製作の映画)
4.3
絶望的な状況となった時、考えることは何か?

日頃の感謝の気持ちは伝えた?
あの時の約束は守った?
先のことを考えて行動した?

絶望的な状況となった今、上記の質問は全てノーである。後悔の辛いところは絶対に変えられない「過去」に起点があるということで、後悔による自己嫌悪も多々ある。

主人公は渓谷の中、岩に腕を挟まれて身動きが取れなくなってしまう。
絶望的な状況。

主人公は過去の自分を思い返して、後悔をする。そして、変えられない過去のちょっとした出来事全てが、今の自分の状況に集結していると考えるようになる。

身動きが取れない。状況は最悪。でも彼は「生きている」。そして、「生きようとしている」。過去を振り返ることは、自己嫌悪を招くこともあるはず。しかし、振り返ったその中に確かに存在する、両親、妹、恋人…。

その全てが主人公が生き延びる糧となった。


この映画は、オチは簡単に読めてしまう。それは、題名が物語っている。127時間の、主人公の生との格闘。ストーリーは最初に腕が挟まれた時に確定するのであまり重要視しないで…
主人公が生き延びようともがく様を、美しい自然と、美しい映像と共に受け止めるものなんじゃないかな…

1人で危険な所へ行く時は、誰かに伝えておくべきだった。その後悔こそが彼の「孤独」さを表しているのかな……

この映画のすごいところは、実話であるということ。忠実に再現されてあるそう。そうなると、よりずしっと心にくるものがある。

凄まじい生命力…!
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