陰謀論者X

狼の死刑宣告の陰謀論者Xのレビュー・感想・評価

狼の死刑宣告(2007年製作の映画)
4.0
この手のビジランテ映画は、チャールズ・ブロンソンが街のチンピラを過剰な正当防衛で射殺しまくる姿を幼い頃に見て以来好きなジャンルです。溜まりに溜まった怒りを爆発させて敵を皆殺しにするのは東映ヤクザ映画にも通じるように思われるが実に琴線に触れる。しかし主演のケビン・ベーコンが実に良い。「フットルース」のイメージを振り切った名優となりました。家族を皆殺しにされ自身も殺されかけた主人公が、ジョン・グッドマン演じる武器商人の所に出向き強力な銃を買い付けるシーンなど堪らない。ジョン・グッドマンは「10クローバーフィールドレーン」でも凶暴な巨漢を演じ切っていたが、今作では頭のタガが外れた臭そうな武器商人の巨漢(しかもギャングボスの父親でもあるトンデモ)を演じていて強い存在感を放っていた。終盤、バリカンで頭を刈り込みチンピラファッションに身を包んだ主人公が、敵対するギャングのボスと至近距離での撃ち合いで弾切れとなり同じソファーに倒れこんだ相手に「その格好、俺たちと同じだ。同類だ」と指摘された後に、残った357マグナムを引きずり出して「用意はいいか?」と死刑宣告をするシーンは本当に最&高。傷だらけでフラフラになりながら、平和だった頃の家族ビデオを見ているラストなどは言い様がなく感傷的になる。ビジランテ映画って、本当に素晴らしいですね😇
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