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ふたりのトスカーナのprocerのレビュー・感想・評価

ふたりのトスカーナ(2000年製作の映画)
3.6
ナチと子供。
この二つがテーマになるとどうしても余計に心に迫ります。
ふたりの娘というシチュエーションに自分の家族と
重ねてしまうからでしょうか。

 物語はナチスの手が伸びるフィレンツエ。
両親を亡くした幼い姉妹に焦点が当てられ、
伯父に引き取られたふたりの目を通して話は展開していきます。
まず映像が美しい。それに衣装や小道具に優美さを感じました。
幼さからの行動は実にリアルです。
常識や上下関係なんて無いのですから。
いつのまにか観てるこちら側を同じ視点や生活に引き込み、
物語の流れがいい方にと祈るばかりでした。
ナチスを描いた作品は多いですが、
きっと見終えた後脳裏に彼女たちの
姿とラストが残るでしょう・・・。
丁寧な作りのイタリア映画です。
最近では珍しいのではないでしょうか。
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