Akari

プリティ・ウーマンのAkariのネタバレレビュー・内容・結末

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

何十年ぶりに見直したけど、やっぱり名作。
ジュリア・ロバーツとリチャード・ギアが役にピッタリ。

ヴィヴィアンが変身していく様は本当にサナギから蝶🦋への変化のようで見ていて気持ちがいい。

ホテルの支配人もレストランのベテランスタッフも接客業の鏡というか、ゲストに恥をかかせない態度が徹底していて素敵。

だからといってヴィヴィアンがただのラッキーガールだったわけではなく、生まれ持ったしっかりした気質、内面外面の美しさ、自分自身への誇り、感受性の豊かさが環境のせいで見えなくなっていたのを、エドワードが原石のダイヤ💎を見つけるように磨いたらとんでもないレディーが出てきた、といったところだと思う。

具体的にはホテル支配人にちゃんとお礼を言って信頼関係を築けた。その支配人にテーブルマナーを教えてとお願いした。自分の情報を同僚に言ったエドワードに抗議した。など芯がある。

いわゆるトロフィーワイフ🏆みたいな人のことも映画を見直して考え直したかもしれない。トロフィーワイフになるのも簡単じゃないし、美しさを保つのも簡単じゃない。手綱をしっかり持ってるのは本当は妻側だったりして、外面はニコニコしてても賢くなければできない。

古今東西リッチな配偶者に出会いたいというけれど、それは買いたいものを買えるとか表面的なことではなくて、ヴィヴィアンのように「豊かな体験」ができるからだと思う。

100万円の食事がしたいというよりも、500円の食事をしてもいいし、10,000円でも10万円でも、100万円でもそれぞれの食事の「体験」ができる選択肢があるということ。エドワードはヴィヴィアンに30万、100万の体験をさせたけれども、ヴィヴィアンのすごいところは逆にエドワードに500円、1,000円の体験もさせたところ。

ホテルの支配人がとてもいい仕事をしている。運転手も。

ヴィヴィアンに触発される友人も良かった。「あなたには価値がある」というのはものすごく大切な言葉だと思う。

時代背景的には1990年ごろ。日本の景気がまだ良くて、白人男性が優位な社会。

人を見た目で判断する心の貧しさとか、客ではなくクレジットカードを歓迎しているお店とか、何かを創り出している訳ではないのに大金を稼げる金融業とか、矛盾への皮肉のようなものを感じられるのもいい。

その点、ホテル支配人や何人かのホテルスタッフははじめからヴィヴィアンの本質を見ようとしていたから好感が持てる。

この2人はこれからもそれぞれが生きてきた世界を共有しあって、喧嘩しても真っ向から向き合って、自分に誇りを持ちつつもお互いを尊重しあって、生きていくんだと思う。この2人でいるだけで世界が完璧になる感じが最強のカップル。素敵✨
Akari

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