ひでG

白い恐怖のひでGのレビュー・感想・評価

白い恐怖(1945年製作の映画)
3.4
ヒッチコックの偉大なる失敗作。
というか、意欲作にして、やや欲張り過ぎ作😃

イングリッド・バーグマンとグレゴリー・ペックの二大ハリウッドスター映画にして

ヒッチコック得意の濡れ衣とそれを助ける女性サスペンスにして、

夢判断や記憶喪失もの

これだけ詰め込んで、なかなか一本にまとれるのは難しいでしょうね。

そして、この作品は、三兎を追うものは
一兎をも得ず的な結果になってしまった感がある。

まずは、記憶喪失。ん、ん、、ややご都合主義的ですね、

記憶喪失なのに、他人に、、、
ん、ん、やや無理があるかな、、

夢判断が捜査の決め手になるというのは
ん、ん、取って付けたような感じもしたな

夢判断や精神分析が随所に出るんだけど

んん、ちょっとくどいかな、

イングリッド・バーグマンもグレゴリー・ペックももちろん美しすぎるくらいだけど

他のヒッチコック作品ように、
きらびやか!というレベルにはなかなか
行かない。

というのも、これは演出でわざとなんだけど、
グレゴリー・ペックが、犯罪者に見えてしまい、
なぜ、そこまで、バーグマンが惚れ抜くのか、
所詮、顔かよ!なんて思ったりして、、

って、結構ダメ出ししてきたけど、

かなり無理くりなお話だけど、

最後まで一程度の緊張感を保ち続けるのは
さすがだし、

怯えるペックの表情や片手にカミソリを持つショットなど、ゾッとする美しく、恐ろしい映像も光っている。

そして、この盛り過ぎ作品の経験が
(勝手な解釈だけど)
13年後の、ヒッチコック最怖、最高作品に
発展させていったのではないだろうか。

本作では、意識外の世界を映像化させようと、チャレンジしたが、
まだ、ヒッチコックの中で十分に消化できないまま、表面的になぞっただけだったけど、

13年後、それをサスペンスと恋愛のキーボックスに昇華させることに成功したのだ。

稀代のサスペンス恋愛映画を
誕生は、この失敗作なくしては、生まれなかったのだ!と、勝手に僕は思っている


その映画の題名は、、

「めまい」
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