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ロサンゼルスのblacknessfallのレビュー・感想・評価

ロサンゼルス(1982年製作の映画)
3.1
昨日、ワクチン打ったから今日は休みにしたんだよ。解熱剤もがっつり用意して。
おれはティーンの頃から難病指定されてるレアめな膠原病持ちだからビビってたんだよ、ワクチン。異物を接種したらシャレにならない特性がある病気だし、海外では似た系の病気の人が接種後突然死してるさ😱
それでも主治医が"今の状態なら多少副反応強めかもだけどいける、打たない方のデメリットが大きいな"と言ったから恐る恐る打ったんだよ💉

しかし、腕が痛いだけで拍子抜けするぐらい何も起きてない😂
だから退屈だし、何か観ようかと思い、【チャールズ・ブロンソン生誕100記念】で一挙放映された『狼よさらば』シリーズの2作目のこれを。

前作で妻を殺し娘を凌辱したチンピラを殺し一人自警団として名を馳せたエリート建築士ポール・カージーはロサンゼルスに移り建築士として精神に障害を負った娘をケアしつつ幸せな日々を送っていた。
しかし、好事魔多し。
街のチンピラに娘が拐われレイプされる。そしてチンピラ達から逃走した娘が建物から転落死してしまう。

復讐を誓ったカージーは再び一人自警団となり、夜の街を彷徨いチンピラ達を一人一人血祭りのあげていく。

完全に前作の焼き直しなんだけど、大きく違うのがカージーのメンタリティーなんだよな。
前作では敬虔なクリスチャンで良心的戦闘拒否するぐらい非暴力な男だったから復讐心と信仰の狭間で苦悩してチンピラを殺した後に信仰に背いた罪深さに激しく動揺し葛藤してた。
そこが、罪とは?信仰とは?正義とは?と哲学的なテーマを浮上させて映画に深みを与えたんだけど、今作のカージーは暴力、復讐、殺人に一切躊躇いがないんだよ。

前作で"悪党は殺せ!"の一人自警団魂になったから当然とは言えるけど、あまりに手早くサクっと復讐の殺人マシーンになるから、深みがまるでない笑

『狼よさらば』が受けた理由が一般大衆の犯罪者に対する処罰感情と無能な警察や犯罪者に甘い司法に対する不信感と怒りだから。前作が受けたところだけを抽出したのは正解だとは思うけど、この正義を装った加虐性を刺激する作りはあまりにも平板で短絡的で怖い気がした。
チンピラ達も分かりやすいゲス以外の何者でもなく、書き割りのようだし。何よりファッションがパンクっぽいのがいやだったな、一般人の偏見に寄り添い過ぎに思えて笑

まあ、でも、ブロンソンの映画だからね。セガールの映画の悪役が薄っぺらいのと同じで文句をつけるのがヤボなのかも知れないな笑
それでもセガールの映画ほどカタルシスを感じないのは、映画のメッセージに社会秩序を絶対視してる保守性と排他性を感じるからだと思う。

でも、折角録画したからシリーズ全部観るけどね。次はシリーズ3作目『スーパーマグナム』を。
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