ずっと観たかった作品なのに、今になったことを後悔しています。
感じたことが多すぎて、読んで下さる方にきちんと伝わるか不安ですが書きます。
まず、映画の内容以外の部分についてですが、本当に素晴らしいと感じました。
色使い、音の入れ方、撮り方すべてが。
楽しいところをより楽しく。
哀しいところをより哀しく。
過去と現在を交互に描くという手法も、明と暗の差を際立てています。
観ていて、本当に苦しく、だけど、苦しいのに目の前の映像から離れられなくなります。
さて、内容についてですが、僕は胸が苦しくて苦しくて仕方がありませんでした。
気持ちが行き違うことは本当に辛いことです。
今までは伝えられたのに、分かりあえたのに。
出逢って、恋をして、結ばれて。
そこまではその後の時間と比べれば、あっという間のことです。
だからこそ、幸せのかたちというのは変化していくのだと思います。
誰かと時間を共にするということは、許し合うこと。
正直なところ、僕が男性だからだと思いますが、ライアン・ゴズリング演じるディーンがあそこまで突き離されなければいけないのかと感じました。
彼が言った、「もし僕が、君を傷付けたなら、それは、君を愛しているからだ」という言葉は、僕は少し分かる気がしました。
でも、それが正しいとか正しくないということはありません。
人と人の気持ちの話だから。
だから、許すことって難しいと思うんです。
苦しいと思うんです。
辛いと思うんです。
そういう難しかったり、苦しかったりする部分を、ライアン・ゴズリングは特に素晴らしい演技で演じ切ったと思います。
『バレンタイン』
大切な人。
ひとつに重なったかたちが、いつまでもくっついていくのは奇跡に近いのかもしれない。
だけど、繋がったら離さないようにもがくくらいのことはしたい。
彼らだってそうだったから、苦しかったんだと思います。
また必ず観ます。
大切な大切な映画になりました。