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ミッドナイト イーグルのsingerのレビュー・感想・評価

ミッドナイト イーグル(2007年製作の映画)
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これは今一つの出来でした・・・。
アクションとしてもサスペンスとしても中途半端で、観ていて引き込まれるようなことも無かったです。

アクション映画として致命的だったのは、映像として凄い所、役者のカッコ良い描写が無かった所でしょうか。
冒頭のステルスの墜落シーンなんかは、物語の導入として、観る者にもっとインパクトを持たせるべきだったと思うのですが、
それが無かった時点で、やっぱ邦画はアクションには向かないのかなと。
加えて、敵側のキャラクターに全く魅力が無かったのも残念でした。
主人公たちが必死で戦う相手が、単なる敵兵というだけでは、打ち勝った時の痛快さが希薄で、
やはり、もう少し敵の方にもボス的なキャラクターが居ると良かったと思います。

諸々含めて終始、アクションとして印象に残るシーンはありませんでしたね。

サスペンスとしての要素も物語の構成で、観る者を惹きつけるには至らず。
墜落したステルスの正体については、もう少し早く明らかにしておいた方が、
登場人物の動きが動機付いて、ストーリーも引き締まったのではないかと思いました。
山岳チームと、政府と、ジャーナリストの動きに、絶妙な繋がりも無く、予定調和のまま。
ハラハラドキドキするような展開は、最後まで訪れませんでした。

後、クライマックスはどうしても「アルマゲドン」を焼き直したような印象が否めませんでしたね。
そういうものを作り手が目指していたとしたら、ここまで露骨なのは失敗だったんじゃないかと思います。
それまでの展開が、アクションとサスペンスで、最後だけ感動させようとしても、
そこに至るまでの感情の蓄積が無いだけに、殆ど心も動かされずでした。

あれも、これもと手を出し過ぎて、物語の芯が鈍った感じの作品で、悪い所ばかりが目についてしまいました。
もう少しジャンルに的を絞って描けると、印象も変わったのかなと・・・。
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🎦こちらは、2008年6月6日に、ブログに投稿したレビューです。
竹内結子さんが、女優として開花し、その花々に色んな彩りを加えるような活躍をされていたのが、この時期だったんじゃないかなぁと思うし、そんな時期に沢山、彼女の演技を見てきただけに、今でも信じられないような気持ちがずっと残っています。
でも、今作は正直、本当に微妙な作品だっただけに、レビューを再稿するのも、ちょっと躊躇する部分がありつつ、ここまできてしまったという感じですね。
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