だすぷーちん

夜叉のだすぷーちんのレビュー・感想・評価

夜叉(1985年製作の映画)
3.5
大阪ミナミの元極道、夜叉のシュージ、足を洗って若狭の浜に生きるも、シャブで浜を荒らしにきた、かつての仲間極道と闘いになり、酷い目に遭う!

これはもう、丸々健さんのヤクザファンタジー映画。

若狭にやってきて15年、不器用ながら地味に漁師として生き、妻子にも恵まれた、ミナミにその人ありと語り継がれてきた、伝説の極道、夜叉のシュージ。

浜に突然、ミナミからやってきたケイコさんという女のひとが、蛍という居酒屋を始めます。

ケイコさんは、ちれいなひとなので、浜の漁師さんたちのバッテリーはもうビンビンです。

ケイコさん目当てのお客さんで、居酒屋蛍は、もう満員。

しかし、そのお客さんたちを酷い目に遭わせようというわるものがいたのです。

ケイコさんのひも、ヤジマ。

シャブ中のヤジマは、ミナミのヤクザの手先で、漁師さんたちをシャブ漬けにする為にやってきたのでした。

夜叉のシュージとしては、浜を荒らすわるものは許せません。

正義のために立ち上がるのですが……。



芸歴の長い俳優さんやスポーツ選手にはよく見られることですが、若い時にできていた動きが歳をとるとできなくなる。これは老化に伴うことなのでもうどうしようもないですねえ。だすちーは、大スターの「地蔵化現象」と呼んでますが、当時、50歳を越した高倉健さんはもうだいぶ体が動かなくなってきているようで、この映画では、周りの人々が彼を気遣っているのがよくわかります。

網走番外地の動きをしてといっても、もうできない。

でも、映画の主演ははずせらんない。

なので、この映画では立ち回りはかなり控えめになっているようです。

冬の若狭の海と、「地蔵化」の兆しの始まった、スター健さんを愛でるための作品。

シャブ中ヤジマ(中のひと、ビートたけし) が、ケイコさんを押し倒してむりやりせくーすを試みるシーンがありますが、あまり色気はありませんでした。
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