だすぷーちん

ジョン・ウィック:コンセクエンスのだすぷーちんのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

掟破りを根に持った殺し屋組合・主席連合から命を狙われる、稀代の人間凶器、ベラルーシの子、ジョナサン君。連合のラスボス、卑劣な侯爵の攻撃を受けて虫の息、果たして生き残る事が出来るか否や、周りの人たち、巻き添え食って、やっぱり酷い目に遭う!

            ※ ※

この作品も、ジョンと連合の闘いに巻き込まれて悪くないのに死ぬ人が何人か出ます……。

今回のラスボスは、殺し屋組合の元締め、ぐらもん侯爵です。

ぐらもん君は「君、前世は藤木君?」と問いかけたくなるほど卑怯、卑劣なキャラでシリーズの纏めに出るにはすごく相応しかったりします。

尺は長いのですが、舞台が大阪、ベルリン、パリと目まぐるしく変わりそれぞれにヘビーなアクションシーンが続くのであまり長さを感じません、エライ!

まずは、サイバーパンクなオリエンタルワンダーランド、大阪コンチネンタルホテルを舞台に,相撲レスラー、ソードマン、弓を使うにせカットニス、ヌンチャク使い等が入り乱れる、お馴染みのスラップスティッキーなアクションバトルが延々と続きます。ここで、ジョンは兄弟ともいうべき、座頭市・ケインと、ヒロ真田演じる大阪コンチネンタルの支配人コウジと合間見えます。

なんと、ここからはレトロな東映ヤクザ映画路線の義理人情にまみれた、ストーリーが続きます!日本人にはお馴染みですが、外国人にはフレッシュに感じるかもしれません。

殺し屋組合・主席連合の代紋がないと、決闘の申し入れができないので、ぐらもん君と決着がつけられないジョン君。

破門にされたかつてのファミリーを訪れ、ファミリーの代紋(=紋章)を得るために、宿題を出されるジョン君。

ベルリンのディスコで、ファミリーの仇、金歯デブと闘います。ダンサーが踊り狂うディスコの中の死闘は見栄えが素晴らしいです。金歯デブを倒したあとは、いよいよパリでぐらもんとの対決です。

ぐらもんは自ら対決する事なく、ジョンの義兄弟、ケインを代打ちに出します、ここはすごくずるいと思いました。安全地帯から「日本の若者は祖国のために戦え、血を流せ」と喚き散らしているネトウヨ女王櫻井よしこか、稲田朋美に負けないぐらいの卑劣さです。

あまつさえ、明朝夜明け、決闘場にジョンがあらわれる前に始末をつけようとジョンの首に4000万$の懸賞をつけてパリ中の懸賞稼ぎにジョンを狙わせます。

ぐらもんの手下も、BMW e60 M5(多分) をたくさん用意してジョンを追い立てます、これはV型10気筒エンジンをのせたエンスーマニア垂涎の名車なのですが、エンスーマニアの神経を逆撫でするようにドカドカぶち壊しながらジョンを追います。すごい贅沢。

この最後の戦いで、炸裂弾の餌食になって火だるまに燃え上がるぐらもんの手下が悶えるシーンも感動、ジョンの蒲田行進曲5階分ぐらいの階段落ちのシーンも良いです。

そして、最後の決闘のいけてるどんでん返しの後、なんともいえない余韻を感じるラストに続きますきます。

前作で、余り動いてなかったきあぬさんも、今回は激しいアクションをこなして大満足なのです。
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