幼女エスターが「そのツルツルのチンチンをチョン切るから。本当の使い方を知る前にね」との名言を残す映画。
でも、面白いのはその台詞が出てくる中盤あたりがピークでした。
孤児院から引き取った女の子が何だか言動がおかしくて不気味で~、というお話なのですが、どうも「恐怖の質」は僕が求めていたものと違っていたのが残念だったな・・・と。
大人の醜悪な一面を凝縮したかのような少女であるエスター。周囲の人間たち(特に主人公夫婦)が感じる違和感や恐怖感といったものがいかほどか・・・と興味をそそられるます。
しかし、本作はそういった「心理的な怖さ」は思ったよりも薄めなんですよね。代わりに展開されるのは、エスターが物理的、肉体的に相手に危害を加えるというものが多いです。大胆にもエスターが自らの手で相手を殺そうとしたりする展開ばかり。
そう、本作の恐怖はメンタル的なものではなく、フィジカルなものなのです。
それがどんどんエスカレートしていくわけですが、終盤では母親とエスターの肉弾戦までもが展開されます。体格差がありすぎてちょっと半笑いになるような描写なのですが、作り手はマジメに撮っているっぽい?
個人的には心理的な怖さがメインなのだと思っていたし、そこに期待していたこともあって、この趣向には肩透かしというか、観たいのはそっちじゃないんだけどなぁと。