ショーン・コネリー演じる艦長の動機が…ヨワイ!
旧ソ連の最新鋭の潜水艦の「ご乱心」を巡り、米ソ間の緊張が急速に高まる一本。
果たして艦長の真の目的とは?という点が観客を物語にグイグイ引き込むのですが、全乗員の命を危険に晒し、果ては米ソ開戦のリスクを負ってまでの懸けをするにしては動機が弱すぎます。
コネリー艦長の個人的な背景描写があまりにも不十分なので、「米国で静かに釣りがしたかった」だけに見えてしまうのが残念です。
艦長のその後が描かれていないのも、人間ドラマ不十分の印象に拍車をかけています。
軍事サスペンスとしては見応えがあるだけに、人間ドラマの軽さが勿体ない!
まぁ、それでも当時は何をやってもカッコよかったショーン・コネリーの存在感で何とか誤魔化せている部分もあります。
これだけ人間ドラマがスッカラカンだと、他の俳優では間が持たなかったかもしれません。