親子丼。
部分的なことですが、本作の「大胆な省略」には驚きましたね。
オッサンが自分の息子の恋人とズブズブ恋に落ちていくのですが、二人の出会いの場面はあっても、その関係に至るまでの過程がほぼ描かれないんですよ。
普通、不倫映画だったらアクシデントに至る引き金の部分を言い訳がましく描くじゃないですか。
偶然の再開で急に大雨が降ってーとか、たまたま近くに家があってーとか。
そういうのが全く描かれない。出会った場面の次では、既に二人の情事が既に始まっている。
なので、驚き、少し混乱もしましたが、潔くて良いなぁと思いました。
だってこれほどの「人でなしの恋愛」なのですから、どんな経緯や言い訳があっても納得はできないし陳腐になるでしょう。
その代わり、結末はこれ以上ないくらいの落とし前をキチンとつけてくれています。