御朱印帳

Ray/レイの御朱印帳のレビュー・感想・評価

Ray/レイ(2004年製作の映画)
3.2
レイチャールズの自伝的映画。

過去の記憶と現在を行き来しながら、レイチャールズの生き様を描く。
彼を知るのも年代的には、既に伝説になっていた頃、Georgia on my mind くらいしか代表曲は思いつかなかったが、これはどちらかというとゴスペルとR&Bを融合した彼にとっては本当の代表曲ではない全盛期晩年の曲だつたことを知る。様々聞き流していた多くのヒット曲の背景が描かれている。盲目であることにより、聴覚が目の代わりに研ぎ澄まされて、いくらでも即興で曲が湧いてくる。

フロリダで暮らしていた貧しい少年時代に弟が目の前で溺死した際に何もできなかつたことにトラウマを持ち、「うそつきは泥棒の始まり」「施しは受けるな」など母親の言葉が幾度も蘇り、彼の行動に影響を与える。 ハンディがあつても才能があれば人間は生きていけるんだなと感じる。

アメリカのアーティストの伝記映画ではどうしても薬物との関係がクローズアップされてしまうことが多く、同情するとともにアメリカのジョービズはタフなんだなと感じる。薬物治療のために活動期間が短くなつたことは残念。シアトルでの若きクインシージョーンズとの出会いも描かれる。

また、ギャラで騙されたことがあつたことや施しを受けないため、お金にはシビア、歌は浪花節的だけれどもお金と女性にもビジネスライク。

アメフトの名門のジョージア工科大の試合前にはGeorgia on my mind が演奏されることを思いだした。

ついつい、彼のベスト盤CDを借りてきてしまいました。
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