ジェイミーフォックスすごいわ、本物のレイチャールズがそこにいるみたいだった。
偉大な人って破天荒な人生の方が多いけどレイチャールズもその極みの1人だなあと思いました。彼の作った音楽の美しさは時代を超えて世界中の人を今日も幸せにしているけど、たったひとりの女性を大切に生きていく男としての人生としてはどうだったのかと視点を変えたら、てんでダメダメで。
女と酒とクスリと芸術。典型的という言葉でまとめてはいけないけど、歴史上多くのアーティストが通ってきた道のど真ん中を彼も歩いていったのだなと思います。
女性たちが不憫で不憫で仕方ない場面も多かったけどやっぱり人生って因果応報、レイ自身もクスリとの壮絶な戦いに身を切られるような苦悶の経験をしていくわけです。波乱万丈ですね。
人として、男としてのレイチャールズが好きかといわれたら、即答でyesとは言えなくなる1本でしたけど、アーティストとしての凄さ、何より盲目ということをこれほどまで輝きに変えた音楽家としての才能の深さに、感銘を受けました。
いちばん感動したのは盲目のレイを自立させるために心を鬼にして立ち向かった母の愛ですね、涙がとまりませんでした。