パリで続発する武装集団による現金輸送車強奪事件を追うパリ警視庁の二人の警視、BRI(探索出動班)レオ・ヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)と、BRB(強盗鎮圧班)ドニ・クラン(ジェラール・ドパルデュー)。
彼らはかつて親友であったが、過去に同じ女性を愛し、レオが彼女と結婚して以来その友情は崩れてしまった。今はそれぞれのチームを率いて捜査にあたっている。
時に型破りで違法行為もいとわないが正義感の強いレオと、警察の仕事こそ我が人生という権力志向の強いドニ。
昇進の決まったパリ警視庁長官ロベール(アンドレ・デュソリ)は自分の後任にレオをと考えていた。 ある日レオは非合法なやり方で手に入れた情報から、武装集団のアジトを突き止める。
レオ指揮のもとアジト包囲作戦実行の日。
作戦は成功するかに思われたが、各々の思惑が絡み合い、その顛末は二人と、二人を取り巻く仲間たちの運命をも大きく変えるものとなる。
人間の様々な想いが交錯しながら描かれる、警察組織内部の闇を巡るノワール・ムービーです。
原題を直訳すると「オルフェーヴル河岸36番地」。これはパリ市内のシテ島にあるパリ警視庁の所在地で、パリ市内において通用する「パリ警視庁」の通称名。
日本で言う「永田町」みないなもんですかね。
監督のオリヴィエ・マルシャルは過去に警察官の経歴があり、共同脚本として本作に関わった元刑事ドミニク・ロワゾーが経験したエピソードが元になっているそうで。
パリ警察の内部事情は知らないが、組織内における人間同士の生々しい権力争いは人間臭くてリアルだったのも納得。
登場人物は殆ど暑苦しい男だが、ノワール的な映像の暗さと雰囲気が、オジサンたちと重たい物語をとても渋く映し出してくれて、素直にカッコイイ映画だと思えました。
それにしても、この邦題の名付け親を当時心底尊敬したものです。よくこんな題名を思いついたなぁ。
そして題名に負けない重厚な物語。
女性にとってはムサいかもしれないが「男」という意味不明な生き物を理解するうえでは興味深い内容かもしれません。
そう言えばダニエル・オートゥイユの娘役、やたら似てるなと思ったら、彼女の名前はオーロル・オートゥイユ。実娘だった。なるほどね。