大島渚監督、脚本、松田龍平、ビートたけし、武田真治出演、坂本龍一音楽、ワダエミ衣装、栗田豊通撮影、1999年作品。。司馬遼太郎の短編小説集「新選組血風録」収録の「前髪の惣三郎」と「三条磧乱刃」が原作。幕末の京都を舞台に新選組を男色の視点で描かれた時代劇。大島渚の13年ぶりの監督作品であり遺作。
新選組の男色と言う事で、派手に剣を振るい合うシーンが少なく奇妙な時代劇。あまり好きとは言えないが、男色が意外にも刹那的にも神秘的にも観えたりするのが不思議だ。個人的には中盤以降のロケとセットを巧く組み合わせた神秘的でファンタジックな夜のシーンが良かった様に思う。松田龍平をはじめ俳優以外の魅力が多彩な意外で豪華なキャスト人もそれぞれに好演していて面白い。
「戦メリ」と比べると音楽のインパクトは劣るが、大島渚、ビートたけし、坂本龍一のトリオの作品としてはこちらの方が持ち味が分かり易く発揮されている作品のようにも感じる。
