エイデン

13日の金曜日PART7/新しい恐怖のエイデンのレビュー・感想・評価

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幾度となく蘇り、“クリスタル湖”で殺人を繰り返してきた伝説の殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズは、今や湖の底に沈められ忘れ去られていた
一方ある夜 クリスタル湖の湖畔にある別荘にいた少女ティナは、両親の喧嘩を目の当たりにしてショックを受け、1人でボートに乗って水上へ出てしまう
心配した父親が追いかけて来たものの、母親をぶったことを咎めるティナの怒りに合わせて辺りが揺れ始め、桟橋が崩れて父親は巻き込まれ死んでしまうのだった
そうした不思議な超能力を持っていたティナは、父の死以来 心を病んでしまっていたが、主治医クルーズの強い勧めで、母アマンダと共に数年ぶりにクリスタル湖の別荘へとやって来る
治療には効果的だと語りながらも、超能力にしか興味を示さないクルーズは、早速 超能力の実験を始めるが、ティナはそれに反発して動かせと言われたマッチ箱を燃やしてしまう
思わず外へと飛び出したティナは、湖畔へと向かい亡き父への罪悪感に苛まれるが、「生き返って」と願った途端に、何かの気配を湖の中から感じ取る
それを父と考え、更に強く念じるティナだったが、実はそれに応えたのは湖の中で仮死状態にあったジェイソンだった
鎖が切れて自由の身となったジェイソンはまたも復活
ジェイソンが湖から飛び出す姿を見て、ティナは気を失ってしまう
話を聞いたクルーズは、精神の問題による幻覚だと考えるが、ティナはそうは思えなかった
そんな中、ティナは隣の別荘に集まっていた若者ニックに誘われて、誕生パーティーに参加することに
しかしその頃、自由の身となったジェイソンは新たな惨劇を引き起こしていた



『13日の金曜日』シリーズ7作目

完全に不死身属性が付いたジェイソンがまたも復活!
ただ今度の獲物ティナはまさかの超能力少女だった!と急な謎路線に行っている
元を辿ると、改めてクオリティの高い作品を作ろうとして、『エルム街の悪夢』シリーズに登場するフレディ・クルーガーとのクロスオーバー企画が立ち上がったものの同作の権利を保有するニュー・ライン・シネマとのパートナーシップが上手くいかず、そのままジェイソンと同等の力を持つキャラクターとのバトルものというアイディアが残って脚本が作られたそう
なお『エルム街の悪夢』とのコラボは、『13日の金曜日』シリーズの権利を持っていたパラマウント・ピクチャーズがニュー・ライン・シネマに権利を売却したことで『フレディvsジェイソン』として実現している

ジェイソンとしては初となる強敵との戦いが描かれるのが特徴
戦いの中で成長していくタイプのティナが超能力パワーでジェイソンに立ち向かう終盤は一見の価値あり
対するジェイソンもボロボロで骨まで見えるおぞましい姿となって登場していて、ホラーっぽさは強め
ティナの超能力パワーでメタメタにやられる新鮮なシーンもあるけど、そこはやっぱりベテランの貫禄で返す良い勝負を見せる

急に出てくる超能力ということでスチャラカな展開っぽいけど、ティナ本人も超能力にトラウマを持ってたりするので、シリアスなドラマになってる
この辺り『キャリー』辺りの影響かな
またラストも遊戯王の特殊召喚みたいなトンデモ具合だけど、その前にちゃんとドラマがあるので嫌いではない

急にどうしたとは思う作品ではあるけど、苦戦するジェイソンという珍しいものも観られるし、ぶっ飛んだ作品がこの後にもあると考えるとまだ控えめなほうなので、今のうちに身体を慣らしときましょう
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