スプリングス

メランコリアのスプリングスのレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
4.0
〈/来たる終焉に彼女は微笑む/〉

ラース・フォン・トリアー監督の【鬱三部作】の第二弾となる今作。
トリアー監督は過去に鬱病になった経験があるらしく、この映画を通して観客を【その世界】に手招きしているように思います。
しかしこの手招きに悪意はこもっておらず、ただただこういう“世界のみかた”もあるんだよと優しく教えてくれている感じで。。

実際、内容としては鬱映画です...。
ただ、あまりにもこの世界の終焉が美しく描かれており『あぁ、こんな人生の終わり方ならいいかなぁ』と思わされます。
つまり何が言いたいかと申しますと、死に対しての希望を持たされるのです。(鬱映画で希望ってのもおかしな話ですが...)

全編静かな絶望が漂う今作ですが、不思議と鑑賞後は清々しい気分になりました。

鬱三部作の残りの二作(『アンチクライスト』と『ニンフォマニアック』)も近々観てみたいなと思います。両方ともR18ですが...。