このレビューはネタバレを含みます
久々の映画鑑賞…超良かったな〜…
キリスト教的な(?)自己否定の愛とエゴの葛藤だったり、現世否定の思想がめちゃくちゃ分かりやすい切り口で語られる作品、時にコミカルだったり、ショッキングだったり、映画としても面白いし、「洋画」の価値観を探る点でもめちゃくちゃ興味深いなぁと思った。思ってたよりずっとファンタジーな話で、所謂監獄モノとは思えない温かさがあったり冷酷さがあったり…見てて辛いのは辛いんだけれども。ご都合主義っぽい映画に辟易としてる人ほど、この映画のオチには納得させられるかもしれない、ちょうど良く腑に落ちる。
救いだったのはコーフィ(黒人死刑囚)の処刑シーンがクロースアップされず、看守らの反応だけで描かれていたことか?無実かつ奇跡の為手として登場した彼が、まさか、結局処刑されるとは思わず、もしそのシーンが詳細に描かれていたとしたら相当酷だから…
勝手に彼をキリストと重ねながら見てたけど、本当にそういう意図はあったんだろうか?いや、絶対あるとは思うんだけれど、だとしたらそれを本当に実行しちゃうアメリカ映画すげぇな〜と思う、製作国の宗教性に注目して映画を見るのも面白いなぁと感じた。日本人には不慣れだから気づいた時面白いし。(コーフィは死刑に処された後に復活しなかったけど、これは主人公、もしくはネズミが力を引き継いで転生した、みたいな解釈もできるのかな、と思ったり…)