玄野

ターミナルの玄野のネタバレレビュー・内容・結末

ターミナル(2004年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ずっと見たかった映画、めちゃくちゃ面白かった〜、トム・ハンクスの異邦人感は天才、自分から見てもナボルスキーの英語は拙いけど温かみがあって何か良かったな…気持ちになれるので、兎に角また見たいなぁ〜作品の九割が空港内の話(それでいて常に違う面々に気付かされる)だから自分らも空港に閉じ込めて何かを待っているような、そして解放される気持ちを味わえる、心地良い映画だった。すげ〜

全体的にコメディ映画の体でずっと笑えた、アメリアをディナーに誘うシーンは特に。人間的な葛藤とか、シリアスさは主人公の中からある程度排除されてて(祖国を失ったのに)、普通に見てて感情移入もし易いし見やすかったなぁ、と感じる。

作品の設定もあらゆる演出(特に言語の面)もアメリカの超大陸としての独立性だったり、つまり、アメリカ映画としての色が出てて面白かった。ターミナルの従業員、特に清掃員やキッチンの面々が移民系で固められてる、これはある程度事実なんだろうけど、主人公が言語を獲得する最中の物語なので観客も当然彼らの喋っている英語に注目する訳で…その他の面々の英語にも特徴が出てて、さらにその過去まで掘り下げられるもんだから興味深かった。俺がアメリカの人間だったらこの映画の見え方も違って面白かっただろうな…

歴史の話が何度か出てきて、自分は不勉強だから分からないのだけれど、ナボルスキーがヒロインのアメリアに噴水(ナポレオンが恋人に施したなんとかかんとか)をプレゼントするシーン!逆光を使っためっちゃいいショットで直感的に感動してしまった…コメディ映画でずっと笑ってられたのに、いきなり超ロマンスなシーンをぶち込むもんだから反射的にめちゃくちゃ胸を打たれてしまったような…見た後は文句なしにいい
玄野

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