Narmy

痛みのNarmyのレビュー・感想・評価

痛み(2011年製作の映画)
3.3
自分を痛め付けることで借金をうまく取り立てる借金取りのナムスン。
亡くなった父の名誉のため、父の借金を返そうと朝から晩まで働くがそれでも借金取りに追われる生活を送るドンヒョン。
2人はそれぞれ孤独で、そしてそれぞれ病気を抱える、、

2人共が哀しい過去を持ち、天涯孤独、そして難病とこれでもかというくらいの悲惨な設定なんだけど、だからこそ隙間に愛を見つけ惹かれ合う姿に胸がしめつけられる。
そこに地方からソウルに出てきて成功する為に必死にあがくドンヒョンの兄貴分の存在が絡まり、また2人の相手を思いあう心が増すことにより運命の歯車が狂っていく。

ソウルでは地方から一旗あげようとやってくる人が多く生粋のソウルっ子が少なくなっているという現状、、土地の買収による住民の反対運動は度を越した抵抗と度を越した圧力、、そして金儲けの為の卑怯な嘘、、
登場人物達だけの痛みではなく、もしかしたら、ソウルには痛みを味わっている人が多くいるよと警鐘をならしているのかも。

韓国のよくある設定のよくある展開、終始暗い雰囲気の中ストーリーは進む。
その為、ナムスンとドンヒョンの純粋さが際立ちお互いの生きたい、生かしたいと願う姿にエンドがどうであれ、観終わってみれば心が洗われるような気持ちになった。
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