ギズモX

ミッション:インポッシブル2のギズモXのレビュー・感想・評価

3.9
『MI』は本作と1しか認めない!
香港ノワールの金字塔『男たちの挽歌』のジョンウーによるスパイアクション映画。

『ミッションインポッシブル』シリーズの中で最も異色かつ評価が芳しくない作品。
確かに本作は他の作品と比べると派手でオーバーな演出が強く、悪い意味で古臭さが際立つ。
物語もアクションに振りすぎでスパイ映画らしくない。
007で例えるならピアース版とダニエル版、バットマンならシュマッカーとノーランぐらいの違いがある。
でも僕は好き。

なぜかというと、本作は今みたいにトムクルーズが作品を使ってやりたい放題しているのではなく、ジョンウーがトムクルーズを使ってやりたい放題したからだ。
純度100%のジョンウームービー。
よって3以降の続編と違って独自性が強い!
ジョンウーはハリウッドという異郷の地でも自分のスタイルを捨てはしなかった。
個人的にトムクルーズは、彼が心酔しているあの新興宗教のこともあるからあまり好きになれないし(むしろ大っ嫌い)
いつまでも若さをアピールしてくる彼の思想に同調できない。
それにジョンウーの作品はとにかく熱いんだよ!
この熱さはジョンウーにしかできないんだよ!

一番嬉しくなる場面は変装マスクを敵に被せて同士打ちを誘発させるシーン。
『ハードターゲット』でジョンウーと一緒に仕事したサムライミのアメコミ映画『ダークマン』でも似たような場面があって、これはあれのオマージュじゃないかなと思っています。
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