ようすけ

アーティストのようすけのレビュー・感想・評価

アーティスト(2011年製作の映画)
4.5
昔は良かった……なんて追憶の情で、その当時の自分の状況や心情が美しく見せるんだろう、何て思うこともある。
無声映画なんて見たことないけれど、(もちろんつい最近の映画)どうだろう?と興味本意で見た。

いやいやいや、良いではないか。無声映画を作る場面の無声映画というのもメタ視点で良かった。ロシアの陰謀とドイツの陰謀の陰謀シリーズや、ミラーが踊り子、家政婦、ベーブ・ルースと登り詰めていく作品もそれはそれで見てみたかったかもなぁ。

バレンティンとぺピーのどちらにも感情移入しながらじっと画面を見ていた無声であってもほぼ音楽が流れていること、背景の中に読みとく文字が出ていること、数少ない要所でのテロップなどがむしろ創造力を膨らませる。いや、警察官は何て言ったの?そして無声映画ではある意味表情、表現豊かな犬は人間と互角。(見ている自分からしたら)
新鮮さを求める大衆が正しいとしたら、とても新鮮でした。

新鮮さってなんだろうなぁ。
ようすけ

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