本作のジャンルはミステリーであるが、刑事が事件を解決して終わる、そんなただの謎解き映画ではない。サスペンス色も強く、スリラー要素まであり、ジワジワとした感覚が我々を襲う。
困惑した視聴者もいるだろうが、本作の良くできている点は、今、視聴者が観ている場面が空想なのか、それとも現実なのか、が"わかりにくい"ところである。それにより我々視聴者はミスリードされ、また様々なトリックが介在していることで、見事に騙されてしまう。そして最後には所謂、大どんでん返しが待っている。
ちなみに「SHUTTER ISLAND」を並べ替えると、
「TRUTHS AND LIES(真実と嘘)」になるのは、個人的にはおもしろいアナグラムだと思う。本作に関するヒントにもなり得るだろう。
観終わってから考察を読むのが好きな自分にとっては、かなり好きな映画だった。