ほり本こう大

ポンヌフの恋人のほり本こう大のネタバレレビュー・内容・結末

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

どうしてもMADMAXのウォーボーイズにしか見えない火吹きホームレスメンヘラ芸人男と、癖強隻眼絵描き女の、到底ハリウッドでは作られることのない、パリの影で繰り広げられる恋愛譚。
ストーリー展開は、常人には理解し難く共感こそできないが、彼ら彼女らなりの生き様を見せられた。パレードの花火が打ち上がる中、歪な二人が過ごす時間はとても印象的。

特典映像のタイトルは「呪われた映画」。
本作の制作過程がとても恋愛映画と思えないほどのバックグラウンドで笑えないし、セットのポンヌフ橋のえげつない制作費を知ると、感動する気持ちがかき消されてしまう…。
それでも幾度となく資金面で超絶困難に直面したのにも関わらず、誰も決して諦めることなく、本作の成功を信じて完成させたことには賛辞を贈りたい。