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デジモンアドベンチャーのmitakosamaのレビュー・感想・評価

デジモンアドベンチャー(1999年製作の映画)
3.8
デジモン映画第1作。テレビシリーズに先駆けた前日譚でいわばエピソード0にあたる話だ。
太一とヒカリがまだ幼かった時代に、光ヶ丘の団地でパソコンからデジモン・コロモンが産まれる。二人はコロモンを育てるが、鳥型のパロットモンが現れ二匹のデジモンは団地内で戦うことになる。

先ずは細田演出が冴えに冴えまくっている。映画全編のBGMにボレロを使用し、ゆっくりながらも確実にボルテージが上がって行く。
繰り返しのリズムが細田演出に実にマッチしてる。

デジモンという非日常と対比するかのように、生活感あふれる団地の日常描写が描かれる。ヒカリがずっと笛を咥えてるなど幼児ならではの不可解な行動もリアリズムを持たせてる。

またアニメーションとしても実に見どころが多い。手足の短い幼児の細かい動作と、デジモンのアクションの大胆さ。心地いいレイアウト。どのカットを切り取っても芸術的に美しい。

この後のテレビシリーズと比べても、やはり細田の非凡さがわかる。この後のウォーゲームが更に作品の完成度が進化する(デジモンだけに)からオドロキだ。そう考えると、今の活躍も納得。
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