グレハニスト森田

スターシップ・トゥルーパーズのグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

4.2
基本的にはドがつくほど王道の素敵な青春映画である。
そこにバーホーベンお得意のエログロが混じった全く新しいタイプの映画に見えてしまう。

とにかく、人の死に様が容赦ない。笑
人体切断、焼死、吸引とまあオンパレードで最初からグロ耐性のない視聴者を切り捨てていくスタイルが最高。
それに加えて大中小の虫・虫・虫ときているから、なんでこの映画こんなに万人に愛されてるんだろう。笑

なんかポール・バーホーベンの映画ってどれもほんの少しの間違いでとんでもない駄作になりそうな絶妙な作風だなとしみじみ思うわけで。
言ってしまえば大きい虫と戦う戦士の映画だからな。笑

作中のTVCMは「ロボコップ」から相変わらず、非常にブラックで好き。

まあ言いたいのはカルメン(デニス・リチャーズ)のクソっぷりよ。
遠距離になった瞬間に仕事を理由にビデオメッセージで別れを告げるのを筆頭に、新しい男が脳みそ吸い取られて死んでもあんまり悲しそうじゃない、致命傷レベルの傷を負っても次のシーンでピンピンしてる、等クソすぎて笑わずにはいられない。
それに比べてディジー(ディナ・メイヤー)のいい女っぷり(見た目もキャラも)が最高。
完全にディジーのほうが本命として設定されてるよな、これ。
なんか「トータル・リコール」のシャロン・ストーン的な何かを感じるので、とりあえずバーホーベンはこれ系の顔が好きなことが良くわかったよ。笑

テレパシーのくだりがフラグになってるの凄くいい。
なんか嫌味のない王道ラストが心地良い。
とりあえずカルメンがいかにクソかを楽しもう。