グレハニスト森田

マトリックスのグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
3.5
世紀末に突如現れた新時代映画。
映像表現を中心にかつてのマスコミが挙って宣伝した有名作品だが、同時に内容が難解と評されたものだが今観るとどうなんだ。

当時こそ斬新であったメタバース的な世界観が今となってはSFの基本的な教養の一つとなったために難解でもなんでもなく、むしろわかりやすい範囲で説明している。
しかしながら今に比べ一般庶民のITリテラシの程度が相当に低い中でこの内容を映像化したのは攻め過ぎと言えなくもない。

当時のマスコミでさんざん宣伝してたイナバウアーを中心としたアクションシーンの数々だが、カンフーシーンのいずれも鈍く演舞を観ているようで実に退屈である。

キャラクタービジュアルと世界観の異質さに反比例してキャラクターの相関やストーリィが単純化されているバランスの良さは今観ても良策の範疇。

文字通り”スーパーマン”になったネオで終幕するのはもはやギャグなのかと小笑いするも、まさか続編でそれを引き継ぐとは。
続編いらなかった筆頭。