三畳

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌の三畳のレビュー・感想・評価

4.0
おねえさんに全幅の信頼を寄せて懐きまくるまるちゃんと、それに応えてあげるおねえさんの健全な関係性がかわいくほほえましい。
小学生から見たら大学生はこんなに大人びて見えるよね。

私もこんな風に、町で出会った初対面の人をまっすぐに好きになって、絵や音楽の話をしたり、気軽に遊びに行ったり思いっきり甘えてみたかった。それはその後の価値観形成に良い影響をもたらすと思う。

しかし色々と今じゃありえないような平和な時代だ。
休み時間に静岡まで一人で?!と驚いたけどまるちゃんちは東京ではなかったのか(ドラえもんやサザエさんと混ざったか。。)

そして当時女性にとって、地方の農場に嫁ぐことが何を意味するか。
「絵は東京でも描ける」への反論は既におねえさんが「出版社がある環境で自分を試したい」と即答しているのに、2対1で畳みかけるなんて辛辣だよ…!と思った。

もちろん、その選択の先にも彼女の幸せはあるだろうけど、「ばんざーい」と送り出すことからも、どうしても表向き喜んでみせながら自分の人生を諦めなければならない挫折ムードを感じさせる(って視聴者層の子供はそんなことまで感じないのではないか!)

だから今の時代感覚だとおねえさんの描く絵が好きだったまるちゃんは、絵の道を応援してくれるのが当然と思われるが、そうではなく、恋人との生活をプッシュするのは、
「家族はみんなたいせつだよ」という発言にも繋がるように愛情あふれる家庭がまるちゃんにとって最優先かつベースにある、このアニメの答えなのかも。


たまの星を食べるが使われてることは、そういえばどこかで知ってたけど、忘れてたから、嬉しかった。たまの推しはだんぜん滝本さんなので!!(2推しは柳ちゃん!)
細野晴臣や大瀧詠一のナンバーに湯浅政明アニメーションのタッグも素晴らしい~!


ところでその日見た「マインドゲーム」はご高齢の方も多く、(どう思ったのかな…と思いつつ、)反対にこっちは20代が多そうだった。どちらもほぼ満席。こどもが一人もいない中でこんなのんびりしたテンポの90年代のまるちゃんを見るなんて。

そういえば居間の配置もこんなだったっけ?
山田ってこんな顔だっけ?と違和感を覚えた。幼女三畳の時代は少しリデザインされた後のものだったらしい。(その頃の「あっけにとられた時のうた」がたまだと知るのはもっと後)


ちなみに、子供時代ぶりに久しぶりに見たまるちゃんが開口一番、これ、最近まで聞いてた声に似てる…誰だ…?と思ったら、スキップとローファーのみつみちゃんだ~!
なんだろうshを含んだような発声というか、ゆっくりした口調もだし!
久留米さんもまた、まるちゃんのクラスメイトにいそうだし!

スキップとローファーと見比べると、まる子のクラスで描き分けられていた個性と感受性のみんなが、高校生になってもっと細分化されて複雑になっていることが、人間の健やかな成長に思えて感慨深いんだよね。
https://youtube.com/shorts/c1VmYy1g8AU?feature=share



というわけでエブエブ→マインドゲーム→まるちゃん、これが私のたった一日の夏休みでした。
三畳

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