乙郎さん

希望の国の乙郎さんのレビュー・感想・評価

希望の国(2012年製作の映画)
3.0
またしても簡単には飲む下せないものが投下された。前半は園監督にしては比較的テーマも明瞭だし、一般受けするような撮り方をしていると感じた。だが、どんどん園監督の作家性が出てくる。それは確かにノイズであるし、それがノイズであることも意図されたものであるのは明白。思うに、テーマは前作『ヒミズ』における夜野のセリフに凝縮されている。さらに個と公(公権力から私集団における同庁圧力を含む)の対立を織り込む。おそらく、前者が園監督の希望であり、しかしながら現実との折り合いについては未だ悩んでいるのだと思った。
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