ラダ

2001年宇宙の旅のラダのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.8
遂にこの作品を映画館で!しかもIMAX上映!!

大学生の時にVHSをレンタルして以来、20年ぶりぐらいに再見。印象的なカットは断片的に覚えているけど、正直中身は忘れました。ほら、ファッション的に映画観るの流行ったんです。バグダッド・カフェとかバッファロー'66とかビッグ・リボウスキとか。

んで感想。 すごくヤバい。 お前の語彙力どこ行った?という表現だけど、こう言う他に賛辞の言葉が見当たらない。学生当時の関わり方は、正直「キューブリック観てる俺カッケー」的なもの。貧乏学生の部屋にある小さなテレビ画面。音は小さなスピーカー。酔っ払いながら「なんだこのラスト」と思いつつ、ステータスとして「観た」ことにしていたのです。

はじめて映画館で観て、IMAXという素晴らしい環境でこの名作を観て、トラウマレベルで心に刻まれました。あの映像美と音楽は異常。これは、映画であり、現代音楽のMVであり、絵画でポエムだ。コンピュータが呟く「I’m afraid. 」はヤバすぎる。50年前ですって?このおじさんですら生まれてないんですよ?? あり得ない。あり得ないのです。

CG全盛の映画業界。確かにキレイだしスケール感も半端ないし、なんでも出来ちゃうんだけど嘘くさい。だからこそ驚きも何もない。火が熱く感じないのだ。でも本作のSFXには感情がある。日本ではイタイイタイ病とかの教科書に載ってた時代にあのラストのあの映像。キューブリックが実は未来人だったと告白しても、何も驚きはしない。

中学生もワンクリックで無修正のエロ動画見放題な時代。昔は黒く塗りつぶされたエロ本にバターやシンナーを擦り付けて奥の奥を覗こうと努力するしてた訳です。どちらにクリエイティブは宿るのかって話ですよ。
ラダ

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