ラダ

DOGMAN ドッグマンのラダのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.8
無類の犬好きとしては、そんなに凝ったストーリーでなくとも、あそこまでわんさかと犬が出てくるんだから終始ニヤニヤである。

傷心のダグラスの胸の上で心配する子に涙が出てくるし、一生懸命にパトカーを探す子なんて全力で褒めてあげたい。アイコンタクトを受けて頷く姿が尊い。チワワの役に立たない愛玩犬具合。大きな犬は優しくて力持ちなんだぜ。なんせ、ひたすらに走るだけでも可愛いのだ、犬は。

公式が「犬は無事」とうたってくれたお陰で、ハラハラは最小限に。それでも犬らが酷い目に遭うんじゃないかとそれなりに気を揉んだ。

実はそれ以上にハラハラしたのが、ダグラスがステージで魅せるリップシンク。クィアカルチャーを知らない人が観たら、中途半端な口パクと捉えるんじゃないかとドキドキ。つまりアレは、はるな愛のあやや芸なんだけど、ドラアグ・クイーンに興味ない人には流石に分かりづらいよ。

映画史上最弱ギャングを疑い、特にどんでん返すこともなく、いかにもフランス映画のような終わり方。エンドロールを目で追いながらも、愛犬家は「早く家に帰って犬を愛でたい」という思いに駆られること必至です。
ラダ

ラダ