ラダ

枯れ葉のラダのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.0
「過去のない男」に引き続き、アキ・カウリスマキ監督の最新作。

まあ、特に何もない(ホラッパに聞かれたら怒られそうではあるが)恋愛映画だ。恋する二人が若年者だったら目も当てられない。観る価値ない。本作は、いい歳をした男女が恋に右往左往するから良いのだ。語られていなくとも、これまでの人生が透けて見えるようだ。

なお、自分が枯れてきたから共感してる訳ではない。決してない。

何が「枯れ葉」なのかは、エンドロールで流れる曲に耳を傾ければ分かる。いや、歌詞の字幕を目で追えば分かる。ここは是非ご注目。

それにしても、前回同様にフィンランドがどんな国なのか殆ど知らないわけだが、便利な世の中。ちょっと調べれば直ぐに分かる。

フィンランドは、1939年11月30日にソ連邦に侵攻された過去を持つ。この「冬戦争」で、彼らは国の独立を守ったのだそう。ラジオから流れるウクライナ情勢には、フィンランド人だからこそ持つ意味がある。やはり他国の作品を観るためには、それなりの知識を得ねばなりませぬ…。

あと、犬がかわいい。カラオケ王もかわいい。
ラダ

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