りんごチャン

糧なき土地のりんごチャンのレビュー・感想・評価

糧なき土地(1932年製作の映画)
4.2
ブニュエルにはじめて興味を抱いたジャケット。蓋を開けると、30分ほどの短い時間に綴られたハッと息を飲む描写とナレーションが続く。

スペインのある未開の村を撮った短編ドキュメント。開けていて華やかな冒頭の街とのギャップ。食糧難、不衛生、疫病蔓延、近親結婚など知識不足が招く必然的事実。かと思えば三角関数を学ぶ幼児たちの奇異な光景…

「アンダルシアの犬」はあくまで作り物に対する衝撃だったけれど、本作は現実に基づくセンセーショナルな映像が多く、当時物議を醸したのも無理はない。