りんごチャン

ザ・トライブのりんごチャンのレビュー・感想・評価

ザ・トライブ(2014年製作の映画)
4.0
すっごいパンチ力。

オープニングタイトルのあとに続く「この映画の言語は手話である 字幕や吹き替えは存在しない」の言葉に最後まで観ることができるか不安がよぎる。

ウクライナの手話が理解できるわけなく、一切の状況把握を映像全てから汲んでいかなければならず内容が内容だけに相当骨の折れる鑑賞。とにかく多い長回しと字幕を追わなくていい代わりに映像に集中できるおかげで、鑑賞から離脱どころかどんどん引き込まれる結果に。

聾唖学校での悪の組織という触れてはいけない世界を胸糞あり凌辱ありバイオレンスありで、否が応でも知りたくなるよう観たくなるよう仕向けられる。

静かだからこそ際立つ東欧映画らしい冷たい感じ、登場人物の怖いもの無し感、激ヤバシーン…。かなりの異色作品だった。