りんごチャン

ナイチンゲールのりんごチャンのレビュー・感想・評価

ナイチンゲール(2019年製作の映画)
3.3
尊厳を奪う方も奪われる方もひと目でわかる荒んだ心理状態。鬼畜どもの傍若無人ぶりは目を覆わずにはいられず、あっという間に主人公クレアの気持ちに同期する。

心のよりどころを奪われた者同士にも立ちはだかる差別という見えない厚い壁。互いの境遇や酷道を進む苦しみという共通項からその壁は少しづつ薄くなるものの、何故か最後まで残る薄紙一枚挟んだようなモヤモヤ感。

史実に基づく蛮行やオブラート無しのセリフに疲労感が最高潮に達したうえでの最後のモヤモヤ感。結局女性は非力で差別問題も道半ばなのか。加えてナイチンゲールの意味探しで消化不良気味。ワクワクを取るのかズシズシを取るのか…