再鑑賞は実に10年ぶりくらい。
初めて観たときは戦争アクション作品にハマっていて、銃撃戦がなくてガッカリした記憶があるけど、今になって観ると全く違う作品だった。
S・メンデス監督作品。
J・ギレンホール主演。
P・サースガード、J・フォックス、L・ブラック、C・クーパー、J・クラシンスキー共演。
まずは戦争作品にありがちな「この人も出演してたんだ」というキャストが意外と多くて驚いた。
L・ブラックやJ・クラシンスキーは初めて観たときは知ってすらいなかったから、改めて観てビックリ。
イラク戦争の日常を描いた本作は、アクション作品ではなくドラマ作品。
フィクションで大げさに描かれるアクションシーンのような戦闘はなく、ただ淡々と兵士たちの毎日が描かれる。
まともな人間だった主人公はやがて立派な殺人兵器へと変貌していき、ついには「早く人を殺させろ」というまでになってしまう。
まさに現代の"フルメタルジャケット"といった感じ。
殺したいのに殺せない、そのもどかしさと非情な戦場、徹底的に戦闘シーンが避けられる演出、そして兵士たちの現実を描いた本作はとてもシリアスな作品でした。
