軍隊みたいだった野球部の頃を思い出す。
練習なのにミスると人格否定されるくらい罵倒され、監督があさっての方向に打っても「捕れ！」と罵倒され、休憩時間に水飲みに行くのも走らなくちゃ罵倒され。
いつか殺してやろうと思いながらやってたなあ。
「ジャーヘッド」ではないけど、みんな揃って坊主頭になるのも一緒だ。
“枠”に閉じ込めることで生まれる歪んだ仲間意識。
どれだけ理不尽な練習に耐えても“試合”に出れないとしたら…。
その空虚な絶望を埋めてくれるのは、同じシゴキを受けている仲間しかいない。
「友達」じゃない。「仲間」だ。
仲間に焼きゴテを押し付けられたトロイの気持ちがわかっちゃうし、彼らが狂ってるとは思わないのは異常なのかな？
ジャーヘッド＝カラッポなアタマでしか生まれない何かはあると思う。
取り憑かれた先にしかない景色があると信じている。
だから無意味じゃない。
「僕らは今も砂漠にいる」
ラストのこの台詞は世界中の仲間へのラブレターだと思った。
