エイデン

ゴジラVSスペースゴジラのエイデンのレビュー・感想・評価

ゴジラVSスペースゴジラ(1994年製作の映画)
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人類の脅威である怪獣“ゴジラ”と、人類の叡智を結集させて作り上げた対ゴジラ兵器“メカゴジラ”の死闘から1年
メカゴジラに代わるゴジラ対策を練る“国連G対策センター”は、新たに“Mプロジェクト”と“Tプロジェクト”という計画を立案する
Mプロジェクトは、メカゴジラと同時期に製造されていた対ゴジラ兵器“MOGERA(モゲラ)”を完成させて実践投入するというもの
そしてTプロジェクトは“サイコトロニックジェネレーター”を用いて、G対策センター内の“サイキックセンター”主任である超能力者 三枝の協力のもとゴジラをテレパシーによってコントロールしようという試みだった
両プロジェクトは同時に進められ、まずはモゲラが完成を迎える
しかしTプロジェクトは、研究を取り仕切る大久保、権藤両博士は三枝に協力を要請していたが、肝心の三枝がゴジラを操る行為に抵抗があり、進行は止まってしまっていた
そんな中 Tプロジェクトの支援のため、対ゴジラ対策ユニット“Gフォース”の新城と佐藤が、上官の命令でゴジラの住処である“バース島”を訪れていた
そこで2人が出会ったのは、Gフォースの結城少佐だった
彼はゴジラ打倒の執念を燃やして、バース島で単身ゴジラを倒す準備を進めていたのだ
更にそこに成長したゴジラの子ども“リトルゴジラ”が現れる
結城はこの島で生活するうちに、何故かリトルゴジラに懐かれてしまっていたという
その頃、G対策センターの競技会にNASAの宇宙探査船が消息を絶ったという知らせが入る
提供された船内の映像には、謎の結晶体によって内部が破壊される様子が残っており、巨大なモンスターが犯人であると推定られていた
それを暗示するかのように、三枝の元に宇宙へ旅立った“モスラ”の分身と2人の小美人“コスモス”が現れ、宇宙怪獣が地球に向かっていることを告げる
それを聞いた三枝は、Tプロジェクトへの参加を決めるのだった
その時、G対策センターの宇宙レーダーは高速で地球に向かう宇宙怪獣“スペースゴジラ”を捉えていた



ゴジラシリーズ21作目

前作で一旦終了するはずだったものの、ローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』の製作が遅れに遅れ、急遽製作された作品
やっぱマグロばっか食ってる奴はダメだな

ここに来てタイトルロールでもある新怪獣スペースゴジラが登場
当初はキングギドラが想定されていたものの、同年公開の『ヤマトタケル』でヤマタノオロチが登場したばかりであり、何か似てるからとゴジラ型の怪獣に変更された
前述の通りの製作陣の突貫ではあるものの、凶悪で特徴あるビジュアルは人気が高い
説明されてもよくわからないものの上手いこと過去作の設定を絡めたオリジンもあったりする
超強力なビーム出したり、バリア張ったり、重力を操ってゴジラを浮遊させたりと、歴代怪獣の中でも屈指の強さでゴジラを苦しめる
さすがスペースやでぇ
関係ないけどTVシリーズ『ゴジラアイランド』では、悪霊になったりスーパースペシャルスペースゴジラハイグレードタイプ2になったりする
つよそう(確信)
また新怪獣?としては、人類が作り上げた究極の対ゴジラ兵器モゲラが登場
実はゴジラシリーズでは初登場ながら、東宝映画では『地球防衛軍』で既に当時済み
その映画ではゴレンジャーみたいな格好した宇宙人ミステリアンの地球侵略ロボットだった
ちなみに日本映画で始めて銀幕に登場した巨大ロボでもある
本作のモゲラはメカゴジラと同じく人類が製造した兵器で、まさかの合体ロボという
メカゴジラを踏まえて機動性を重視した結果、主力攻撃方法がドリルによる特攻という辺り完全な夢ロボットである
カッコいい設定に負けず劣らずの大活躍するぞ
更に新登場なのはリトルゴジラ
前作『ゴジラvsメカゴジラ』に登場した生まれたばかりのベビーゴジラが何食ったのか巨大化した姿
どう考えても骨格から変わっているけど気にしてはいけない
あざとすぎるほど可愛いキャラクターに仕上がっており、どことなく資本主義の香りがする
次作以降にも成長した姿を見せてくれるので必見だ
また本作はVSシリーズ最多の5怪獣が登場との謳い文句だけど、ラストの1体はフェアリーモスラ
ご存知モスラの端末的な分身体で、踏んだら殺せそうなくらいちっちぇえので怪獣と呼べるのかは疑問

ストーリーはといえば、ここ最近のテーマ性やらリアリテイは何だったのかってくらいの娯楽色が強くなっている
むしろ怪獣バトルに力入れすぎてストーリー展開に若干無理が生じてるのは、前述通りの突貫によるものかもしれない
事実、小慣れた前作の主要なスタッフは『ヤマトタケル』の撮影に当たっていたため、『メカゴジラの逆襲の』助監督だった山下賢章を監督に、ゴジラシリーズ参加の経験がない柏原寛司が脚本を務めている
また歴史改変SFの要素を含んでいた『ゴジラvsキングギドラ』の影響も見られず、シリーズ作として数えて良いのかも謎(まあそれは単体作としてもこの後のシリーズでも言えることだけど)

そうは言いながら、娯楽として何も考えられず楽しめる作品にはなってる
個人的には延々サブヒロインだった三枝さんがヒロインになってたり、ラストのスペースゴジラvsゴジラ&モゲラの展開とか燃えたので良し
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