rage30

勝利への脱出のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

勝利への脱出(1980年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

サッカーでドイツと戦う事になる、捕虜達の話。

サッカーが題材という事で、てっきりスポ根な内容になるのかと思いきや、どちらかと言うと、収容所からの脱走がメインテーマとなっています。
サッカーの練習シーンがほとんどなく、スタローンが脱走したり、戻ってきたりが描かれるので、すっかり拍子抜けしてしまいました。

脱走映画としては、綿密な計画を練ったりだとか、スリリングな脱走劇が描かれるわけでもなく、かなり大味な作り。
サッカー映画としても、後半になって捕虜チームが盛り返す理由がまったく分からず。
いくら一点返して士気高揚したとはいえ、ペレが抜けて1人少ないチームが急に強くなるのはリアリティーに欠けます。

本作、最大の問題は脱走とサッカーを別問題として扱った事でしょう。
サッカーの勝敗と脱走の成否が無関係なので、サッカーの試合がどうでもよく感じてしまうんですよね。
そうではなく、サッカーの勝利を脱走成功の条件に1つに組み込めば、より試合に感情移入して観れたと思うのですが…。

マイケル・ケインがサッカー選手には見えなかったり、スタローンがキーパーをやっていたりと、いろいろと珍妙な味わいを残す本作ですが、サッカーファンとしてはペレのプレーを見れた事は良かったかな。
演技もそんな下手な感じはしなかったし、もっと彼の出番を増やしても面白かったかもしれません。
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