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ローラーボールのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ローラーボール(1975年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ローラーボールなるゲームが流行っている世界を描いた作品。

まずは、タイトルにもなっている、ローラーゲームが面白かったですね。
スピードスケートとアイスホッケーを混ぜた様なルールは独特なものがありましたし、後半になるに従って、ただの殺人ゲームと化していくのも面白い。

欲を言えば、暴力描写はもっと派手にして欲しかったなと。
やられた相手が死んだのかどうか、はっきりしないシーンが多かったので、分かり易いゴア描写があっても良かったかもしれません。

一方、物語や世界観については、イマイチでした。
おそらくは、ディストピアものをやりたいんだろうけど、ディストピア表現が上手く行ってないというか、ディティールが弱いし不足していて、どういう世界観なのかピンと来ないんですよね。

物語にしても、最後まで主人公が引退勧告を受ける理由が明かされないので、モヤモヤが残ったまま終わってしまったなと。
解説等を読むに、主人公の人気(影響力)を恐れたって事らしいですけど、だったら、主人公がそれを知った上で反乱を起こす話にしても良かったんじゃないかな…。

ローラーゲーム自体は面白いんですが、そこに重苦しいディストピア世界&物語を乗せた事で、変に小難しい作品になってしまった事が惜しい作品だなと思いました。
もっとバカ映画として開き直って作っていれば、シリーズ化していく様な作品にもなれた気もするのですが…。



余談になりますが、ここまで露骨な日本人差別がある映画は初めて見たかも。
まぁ、どう考えても、あれは死亡フラグだったので、差別野郎がやられた瞬間はガッツポースしましたけどね。笑
ただ、あの差別野郎を「君はいい奴だ」と言い放つ主人公には閉口。
彼の差別発言を注意せずにスルーしていた、主人公にも問題はあるし、もしも主人公が注意していれば、彼があんな目に遭う事もなかったのかもしれません。
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