すぽんてぃにあす

モナリザ・スマイルのすぽんてぃにあすのネタバレレビュー・内容・結末

モナリザ・スマイル(2003年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

1950年代、名門ウェルズリー大学へ新任したばかりの美術教師を軸とした人間ドラマ。

実話ではないが、ウェルズリー大学の卒業生であるヒラリー・クリントンの自伝から着想されたとされることもあり、とても興味深い内容。

女性のあり方を考えさせられる。
学業と家庭の両立は可能か?
学業を諦めて家庭に入ることは安易な道か?
結婚もせず仕事に生きることが哀れなことなのか?

時代が流れても、この答えに正解はない。
ケースバイケースということもあるけど、少なくとも女性だからという偏見から可能性を否定することは愚かだし、逆に甘んじることもまた同じことになるではないだろうか。

こうしたから幸せで、不幸せなんて決まりはない。
敷かれた道を行くも、道なき道を行くも辿り着く場所は必ずあるのだから。
ただ自分自身に可能性があるのかを吟味すること、それすらも放棄して将来を考えるなんてことをしてはいけない。

美術教師が教えてくれる、自身では破れない伝統という名の殻を外側から打ち壊してくれる。
破壊分子なんて言われようとも、その信念を貫いたリベラル志向の強い女性の姿に感銘を受ける、そんな内容です。